NORの目に映る世界。 NORというフィルターを通すと、こんな風になってしまうんです。 子供の頃は、汚い街だと思ってた。 大人になって、儚い街だと気がついた。 それならいっそ、浮かれて暮らそうじゃないか。 無情な現を嘆きながら。

2012年11月16日

心の鍵を開けるには。

心の鍵を開けるには。



その鍵は
どこにある?

心の片隅に
置いてしまってはいないかい?

錆付いた鍵を磨いて
ほら
鍵穴はすぐそこにあるよ

ゆっくり捻ってごらん?
忘れてた何かを
取り戻す事が出来るかもしれないよ

あとは君次第
さあ
光に満ちた扉の向こうへ












人の記憶はやがて薄れ衰えるもので。
とても楽しかった思い出も、歳を重ねる毎に霞んでしまう。
でも、忘れたわけじゃない。
思い出せないだけで。
何かをきっかけにフラッシュバックする事だって少なくないはず。

人は経験を積む毎に、心の鍵を増やしていく。
いつも開け閉めする鍵や、暗証番号つきの鍵。
錆付いて回らなくなった鍵。
折れてもう二度と開けることの出来なくなってしまったもの、投げ捨ててなくしてしまったもの・・・。
扉は増える一方なのに、鍵だけが減っていく。
開かずの間となった記憶は、ドアノブさえ固定されてしまう。


どうして人は、一生分の記憶を持って死んでいけないんだろう。
棺に納める花の代わりにあたしは、生きた証となる記憶を詰め込んで欲しいと思う。
全てを忘れてしまうなんて、あまりにも悲しすぎるじゃないか。
あまりにも残酷じゃないか。
だって、口では語りつくせない程の愛を学んできたのに。
言い尽くせぬほど、愛してきたのに。
来世でも貴方を見つけて愛していけるように、この記憶だけは持って死んでいきたいのに。








この前、ちょっとしたきっかけで相方と『死ぬ事』について話したことがあった。
当然どちらかが先に死ぬ事になるわけだけど、その後残された者達はとうして生きていくんだろう。
最愛の存在を失い、生きる意味は果たしてどこにあるんだろう。
子供が居れば、家族寄り添って悲しみを乗り越える事が出来るかもしれない。
だけどそれも束の間で、いずれは子供も、自分がそうだったように最愛のパートナーを見つけて、寄り添って生きていく。
そうなれば、若かった過去の自分に嫉妬するかもしれない。
いつまでもそばに居られると信じて止まなかったあの頃の自分に戻りたいとさえ思うだろう。
悲しみは膨れ上がる一方だ。
なぜ自分は、たった一人になってまで生きていかなければならないのか。

しかし一方で、死んでいくものは残される者の幸せを願って止まない。
自分が居なくなっても、ずっと心の中で生き続けるから泣くのはおよし。
幸せで居なくてはいけないよ。
笑って日々を過ごしておくれ。
自分はいつまでも、君の記憶に刻まれ無くなることはないんだよ。






そんなの、耐えていけるわけないじゃないか。
君が死んだら、一体あたしに何が残るって言うのさ。
君が居て初めて、出来る事があるんだ。
お願いだから、あたしより先に死なないで。
あたしだって君より先に死んだりしない。






ベッドの上で、君の腕に抱かれたまま、同時に死ぬのがいい。
君が死ぬのは見たくない。
自分が死に行く様も見られたくはない。









もし明日が地球最後の日なら、いつもと変わらずに心ごと抱いて。
と思いながら、あたしは毎晩君に抱かれているんだよ。

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Posted by NOR at 11:46│Comments(0)
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