NORの目に映る世界。 NORというフィルターを通すと、こんな風になってしまうんです。 子供の頃は、汚い街だと思ってた。 大人になって、儚い街だと気がついた。 それならいっそ、浮かれて暮らそうじゃないか。 無情な現を嘆きながら。

2013年04月18日

ああ、無情・・・

ああ、無情・・・



哀れだとお思いか


しかし違う


私は誰よりも幸せであった


正しき者は


幸せであるのだ










金はあった。
有り余るほど。
信頼を得、人の上に立ち、その信頼を元に出来上がった金だ。

「正しき人」でいたかった。

人の親になった。
同じ血が通ってこその親子だと言うならば、私達にはそれに匹敵する絆と約束がある。


ただ・・・・・・


誰にも言えぬ秘密が、私にはある。









誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。

「レ・ミゼラブル」

ナポレオン1世没落直後、19世紀のフランスを舞台に、とある男の半生を描いたヴィクトル・ユゴー作の大河小説です。




フランス映画って、なんでこう・・・テーマが重いんだろうかねw
去年、旬な俳優ヒュー・ジャックマン主演で話題になりました。
しかしまぁ、長い。
果てしなく長いw
原作も途方にくれる長さですが、映画もそこそこに退屈を覚える長編です。


「俺が本好きになったきっかけがコレなんだよ」


親愛なるT殿に薦められなければ、一生見ることは無かったでしょうなw
T殿のコレクションである8mmの中から、1950年代に製作されたジャン・ギャバン主演の作品を鑑賞いたしました。
なんでも、T殿が読んだ「レ・ミゼラブル」のイメージ像と一番近かったのがこの1957年物だそうです。




真夜中の3時間って朝起きる時、生命の危機を感じるよね。




「レ・ミゼラブル」とは、フランス語で"哀れな人々"や"悲惨な人々"という意味があるそうで、邦題も「ああ無情」と、なんとも哀愁漂いハイセンスさを窺えます。
主人公のジャン・ヴァルジャンも、寡黙で賢く、それでいていざという時は大胆に行動を起こして見せます。

盗み、脱獄を繰り返し、19年の監獄生活を送る。
自業自得ながらも前科を背負い、それでも人の温もりに触れ改心していく。
偽名を使い、人望を得、会社を立ち上げ市長にまで昇りつめる。
しかしそれを鼻にかけることも無く、市民のために投資する「マドレーヌ市長」
その全ては、手を差し伸べてくれた司教の教えからだった。

「正しい人でありなさい」

そう司教は教え、銀の食器と銀の燭台をヴァルジャンに手渡した。
それは、出獄したヴァルジャンが立ち寄り、一晩を明かした司教宅で盗もうと手にした高価なものだった。
彼の教えを信念に、ヴァルジャンは新しい人生を歩もうと心に誓う。



う~ん。
人の温かさに触れると、かたまってしまった孤独な感情も解けていくもんなんだなぁ。
実に人間臭い良いストーリーです。

その後、市長として暫らく生きていくわけですが、一人の少女と人生を共にしていくんです。
少女の名はコゼット。
コゼットがまた可愛らしいのよ。
健気でねぇ、いい娘なの。
コゼットとヴァルジャンの出会いは、是非本編を観ていただきたい。
コゼットを引き取るためにヴァルジャンはとある宿屋夫婦と駆け引きをするのですが、さすが市長まで昇り詰めた男。
強気でかっこいいのよ。

ヴァルジャンのかっこいいエピソードは、本編のいたるところに散りばめられています。
2012年に公開された、最新のレ・ミゼラブルも機会があればT殿と鑑賞したいと思います。
けど、なんとなくヒュー・ジャックマンは見た目が綺麗過ぎるというか・・・若すぎるwww
ジャン・ギャバンくらい無骨で無愛想な人の方がヴァルジャンには合ってそう。



誰もが認めた世界の名作「レ・ミゼラブル」
無情な現を嘆いていたのは私だけではなかったんですね。








さすがに3時間レベルの映画を1つの記事には詰め込めなかった。
ああ、無情!!!!!

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Posted by NOR at 12:42│Comments(0)
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